普段は言えない気持ちを貴方に 感謝編+
上記をテーマに書いたものの番外編や守護者以外の人物編を詰め込みました!
文章の長さ・傾向はそれぞれ異なりますので、その点ご了承ください。
あとがきは一番最後にまとめてちょろりとあります。
ショートカット
言蔵美鶴 /
鴉取真弘 /
言蔵美鶴の場合…
「美鶴ちゃん!いつもいつもありがとうっ」
少し早い時間に登校していく珠紀様を見送ったときに言われた言葉。
丹精込めて作り上げたお弁当とカバン片手に笑顔を残して出かけていく彼女。
ありがとう
その言葉を言うのは私の方だというのに……。
季封村を守るために、そして、言蔵家の一員として、自分など犠牲になっても構わないと決意していた。
いや、裏の仕事に手を染めてしまった自分としては感情を消さなければ気が狂いそうだったのかもしれない。
「神隠し」はただの噂などではなく、人為的に引き起こされていたもので、鬼斬丸の封印を少しでも長く保ち続けるための生け贄を選んでは、淡々と冷静に事を運んでいた。
人形
心からの感情など既にどこかに消えてしまった日々の中でやってきた彼女。
自分とは違ってころころと変わる表情。
笑って、
怒って、
そして……、泣いた。
なんとかしたいという切なる願いを持ちながらも、圧倒的な力を前に幾度となくその胸中は計り知れないほどに恐怖や不安を感じていたことだろう。
受け止められない現実に時に悩んでは、立ち止まった歩み。
それでも、
それなのに、
決して諦めることなく、少しずつでも進んで行こうとする意志。
ありがとう。
心の中でそっと呟き、その元気良く駆けて行く背中を笑顔で見送った。
あなたがいてくれたから、今の私があるのだと。
完 拍手お礼展示期間:2007.10.08〜2008.01.19
鴉取真弘の場合… リベンジ編
本当は伝えたいことがあるんだ…。
ただ言葉にしようとすると、妙に照れくさくて上手く言えないだけで。
なんとか言葉に出してみた先日は、全く伝わらなくて見事なまでに失敗したし。
とはいえ、真面目に素直に相手に礼を言うだなんて俺様らしくも無い。
どうしたらいいものかと悩んだ結果、あいつらにでも相談しようかと思いはしたが、やはりやめておこう。
拓磨の奴は絶対変な笑いを浮かべやがるに決まってるし、
祐一に相談しようにも一から説明するのは面倒だし、
そうなったら、慎司か?
でもなぁ…。
はぁ…と一つ大きなため息を付く。
先程から教卓に立った教師が熱く歴史の流れを説明してはいるが、その説明も右から左に流れて行って全く頭の中には入ってこない。
板書を写そうと開いたノートも途中で書き写すのをやめてしまっている。
周りのクラスメイトを見渡すと、ちらほらと眠たそうにしている生徒が目に入る。
欠伸をしている姿を見て、自分もふあぁと欠伸をする。
昼食で満腹になった後の授業で、かつ、ぽかぽかとした良い天気で眠るには快適な環境が整ってしまっていた。
次第に重くなってくる瞼。
薄れて行く意識の中で、珠紀の姿が浮かぶ。
不本意だが真面目に今度は伝えてみるかな、と思ったところでぷつりと意識が夢の中へと落ちて行った。
完 拍手お礼展示期間:2007.10.08〜2008.01.19
あとがき
美鶴ちゃんと真弘先輩リベンジ編を。
まだ書いていない人についても書いてみたいなと思っています!
清乃ちゃんとかアリアとか……。緋色の女の子キャラが好きすぎる!(笑)
それでは読んでくださった方、ありがとうございました。